engawa
こどもの視線や息づかいが加わって12年目。
母として、ひとりのひととして、そこに在ることをいかに見出すかによって環境や認識が、自分自身とあなた・それとの在りようが変化する。その在りように、どう向かいあいましょう。
アート&デザインwithサイエンスの日々と活動をお知らせするメモ。

暖かい新聞紙の様なノートを縁側に敷きました。旅するみなさま、しばし腰を降ろしていってくださいまし。


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金の水滴・・・蛍
窓から滑り込んでくるやわらかな風の波に、ときたまふわりと膨らむ紗のカーテンのように明滅しながら、小さな小さな灯が宙を漂っていました。
脛までぬかるむ泥が横たわり、時おり湧き水のとおる草の道を30分程歩いたころでしょうか。清水にかぶさる樹にぽつぽつと小さな灯りが見え始めて、やがてにその上流が消えてゆくような谷間に、今まで見たことのないほどに優雅な蛍の乱舞が在りました。
まだ空は薄暮の光が僅かに拡散していて、深い森は果てのない闇に沈んでゆく頃。私にはその光景が、闇の溜まった森の裂け目に暗黒を吸いに集まった、蝶の群生なのではないかと目を疑いました。暗い葉陰から金色の水滴が落ちるように飛び立って、火の粉のようにふわりと浮かんでは滑るように闇を遊んでいる。それが蛍という生き物だと私は判って眺めているのでしょうか・・・。
しばしうっとりと魂を奪われてしまいました。まさに惚けるというのはあんな状態だったのかしらん。時々思い出したように美しく鳴くかじかの声にふと我を覚えては・・・。
実は今年は3度目の蛍狩りだったのですが、この夜の灯はすでに夢のように記憶の底に沈んでいって、これから繰り返し想い出すだろう予感がします。
東京都下の森は、いつ開発に消えるのか判らないほど誰も望んではいないだろう理不尽な力に息も絶え絶えのように見えます。その森も、道の先には向こうの方から樹林が倒されブルトーザの痛々しい茶色の舞台が広がっていました。あの蛍の子たちに、来年も会いたい。
危うげに残された里山と街の合間に身を置いてみると、私たちは日々失っていっている、とリアルタイムに体感するのです。
by book-tokyo | 2006-06-25 23:59 | 呟き
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