はじめて、町田市にある国際版画美術館の版画工房に行って来ました。
「版式調査」のリーダがリトグラフを体験してみたいという素敵な発想が発端です。私は、見学者として参加しました。
久しぶりに嗅いだ薬品やインクの匂い。
優しい色をした石灰石。
クレヨンや解き墨がアルミ版に黒い色を載せる様子。
私も描きたくなってうずうずしました。
リトグラフの技法は、他の版種と比べると、やや化学的作用に頼るせいか判りにくい原理でもあります。私も自分自身が初めて一通りの作業の流れを体験した際にも、その原理を把握できないことにとまどいました。ただ、そうはいっても書いたものをインクに置き換えて、紙に刷り取るという仕組みは単純なので、判ってくると様々な工夫ができるようになります。
版に化学的な作用を施し、油と水の原理を利用して絵を紙にうつします。この技法に関しては、サイトhttp://www.book-tokyo.comにもこれから記載してゆこうと思っています。
町田の国際版画美術館版画工房の印象は、とても良かったです。整理整頓されて、使いやすい道具の配置が工夫されていました。明るさも調度良く、多少の狭さもルールを守れば苦にならないと感じました。久しぶりに気持ちの良い工房を見ました。ひそかに「またきます」と呟いて帰りました。