ayako tsuboyaのブログ
by book-tokyo
engawa
2008年、とりとめなく続く毎日に、こどもの視線や息づかいが加わりました。
そこに在ることをどのように見出すかによって環境や認識、はたまた自分自身と生き物の在りようが変化する。その在りように、どう向かいあいましょう。
アート&デザインwithサイエンスの日々のメモ。

暖かい新聞紙の様なノートを縁側に敷きました。旅するみなさま、しばし腰を降ろしていってくださいまし。


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希望の種まき「教育」編へ
「エディブルスクールヤード、レッジョエミリア、グリーンスクールの実践から学び、わたしたちの教育をつくろう。希望の種まき「教育」編」へ。

Reggio approach、GreenSchool、Edible Schoolyard、いずれも我が子ならずとも、教育プログラムに関心を持つと耳に、目にする海外で注目されている教育実践。
今日はそれぞれを体験してきた素敵な3人の女性から、レポートを通じて希望の種をいただいた。感謝を込めて感想をメモ。
3つの教育実践その具体的な内容は、関連記事が充実しているので割愛しますが(もし耳慣れないものがあればぜひWebサイトを検索してみてほしい)、3つのレポートに共通して感じたのは、学校という枠の中で、どうしてこんなに柔軟でクリエイティブなプログラムを実践できるのかという驚きと、英才教育が目的ではない、”プロセスを大切にすること”に工夫を惜しまないおとなたちの確信。そしてこどもを市民の一員として心から尊重する姿勢。

いまや海外の教育プログラムを翻訳して日本で実践する理由はどこにもない。それぞれの根底に流れる教育の本質を問う”試みのエッセンス”を汲み取って、学び、私たちの風土や文化に根ざした新しいプログラムが芽生えたらいいのではないか。そう感じられたことが素晴らしかった。

特に、エディブルスクールヤードの取り組みは、とても興味を惹かれている。算数、社会、生物、異文化理解etc..様々な教科と食育(畑で食べ物を育て、調理し、食卓で食事をする)が繋がりあったとってもクリエイティブな教育プログラムが実践されている。
日本の公立小学校で義務教育化されることを目標に、クラウドファウンディングを利用して、すでに研究や実践が始まっているなんて、素敵。そこに必要なのはエデュケーター。教師と畑仕事、教師とキッチンを繋ぐエデュケーターの仕事はとっても重要だと思う。エデュケーターを養成する取り組みも検討中とのこと。要注目。パートタイム、とか教育援助アルバイト、なんて名称ではなく、きちんとエデュケーターとして生活してゆけるプロフェッショナルの養成を期待。
エディブルスクールヤード 
(米)http://edibleschoolyard.org/
(日)http://www.edibleschoolyard-japan.org/

そう、グリーンスクールでも、プランニングにMinecraftを使えばもっとクリエイティブにできるという子どもたちの希望があれば、それが試行できる環境やエデュケーターがいる。日本でも、これからはより現代的で子どもたち自身が興味を持つ試行錯誤をサポートできる人材や環境を創る必要がある。

私は、いつかアートとキッチンが結びつくプログラムも作って試みたい。(すでに料理はアートであり、デザインでもあるけれど。。)

小さな公民館の部屋に集まった、パワフルで未知へのワクワクに満ちた40名強のひとたちとのワールドカフェ、大きな輪になり手を取り合って「今、実践したいこと」をひとことでリレーするチェックアウト。手を繋ぐ大きな網の目から、厳しい現実にまなざしを向けてゆけますように。
花から花へ、花粉を運ぶミツバチたち。先頭切って飛ぶEri Suzukiさんのように、香り高い美味しいはちみつをこどもたちへ残したい*

# by book-tokyo | 2017-01-12 03:12 | works
engawa「きくこと・つなぐこと」 3日経って。
過日、大阪から橋本久仁彦さんをお迎えした、engawa「きくこと・つながること」を無事にひらくことができました。はじめての円座の企画、共催の長谷川泰子さん、サポートしてくださった中尾さん、香予さん、ローサさん、みなさんのおかげでたどりつきました。参加くださったみなさま、よい時間をありがとうございました。

目的を持たず、性別も年齢、職業、ライフスタイルも多様なひとが、そのレッテルを剥がして、ただ座る時間。
自分自身と、隣り合うひとのことばを辿るうちに、おのずからみえてきたのは、誰もがどこかを歩んでいるように感じた道のりと、そこから各々が眺めた多様な景色でした。

3日経った今も、まるで自分自身がそこにいたかのように、同じ景色を眺めていたことを思い出します。

****

円座を守る橋本久仁彦さんのご挨拶があってからしばし続いた沈黙の間に、私はなぜか懐かしい安心感を覚えました。
窓の外からきこえてくる鳥の声、ひとの活動や自動車の音、風に落ちる葉の音…etc
静かに自分自身とつながろうとしていると、やがて浮かび上がってきたのは台所にいる母の気配がする居間、静かな書庫で書物たちの気配を感じながら嗅いだ匂い、熱で学校を休んだ床から眺めた空、ことばに例えればそんなイメージの懐かしさでした。
何かと一緒に耳を澄ますことへの郷愁。

そうしているうちに、Mさんの声が聞こえてきました。

*****

ひとり縁側に座り思索を巡らせることと、円座はどこが違うのか。
engawa「きくこと・つながること」に座り気づいたのは、私自身がそこにいなかった過去、まだいない未来の景色が、ご一緒するみなさんのことばを辿るうちに見えてくることでした。
その境界がはてしなく曖昧になり、ご一緒するみなさんの過去、未来とさえ区別できなくなってくる体験。

橋本さんが円座のことを「移ろって往く意識の旅の道のり」「道中の景色そのもの」と表されていることを思い出しました。
とりとめなく覚書を書いたあとそれに気づきましたが、橋本さんの表現に集約されているのかもしれません。

刻一刻変化する自分自身と、自分自身とつながり合うすべての事象。
円座に座ることで、その瞬間を視覚的に捉える行為は、石板を眺めているうちに浮かび上がってくるイメージを留めたい一心で描く行為に似ています。
しばらく封印していた、描き出すことを、身体が思い出しています。

消費社会とコマーシャルの前では影に潜んでいる、先祖から受け継いだ自然をきく野生は、日本で生まれ育ったわたしたちの身体の中に健在です。
****

「すっきりした」と、参加された方に感想をいただきました。私が感じた清々しい気持ちと近いでしょうか。
私は、自他のことばを辿り、沈黙に耳を傾ける時に、浮かび上がる自らの思いに気づき、腑に落ちたりすることも大切に思います。

今後も、engawaを企画したいと考えています。Facebookページやブログでもご案内しますが、もし支障がなければFacebookなどで繋がっていただければ、イベントページからご案内させていただきます*
# by book-tokyo | 2016-12-07 09:58 | study works
engawa「きくこと・つなぐこと」のご案内
追いかけても、追いかけても、追いつけない想いのうつろいを言葉にしようとしても、二度と読み返すことはないでしょう。思春期のころにつけていた日記には、その時こころの内から聞こえた確かな声が、丁寧に書かれています。だから、いま読み返しても、いつの間にか13歳の、15歳の、18歳のわたしを追随できるのかもしれません。
いつの頃からでしょう。
向かい合うひとの感情よりも、その先のニーズに過敏に反応する人格が、自分自身の内なる声を封じ込めることを善しとするようになりました。心の中で天邪鬼を弄ぶことを、誰か愉しんでいたのでしょうか。
ひとつひとつの事象を、丁寧に、そのまま、素直に受け止めることを思い出した時、久しぶりに自分自身の内なる声に、耳を澄ましていることに気づきました。
2011年に西村佳哲さんの「インタビューの教室」に参加して以来、5年経っていました。
当時、友人がシェアしてくれたイベントの「「きく」ことを練習する」という一文に、まさにいま必要なことだと直感で申し込みました。「他者のことば」をそのまま「きく」こと、「他者の見ている風景」をそのまま「みる」ことはそう簡単ではありませんでした。ただ、そう在りたいと願った時にみえたものへの強い好奇心を覚えています。
2日間の濃密な時間の最後に、西村さんから伺ったのは「1年後になるけれど、非構成的エンカウンターグループもあるのでチェックしてね。」というシンプルな案内でした。都内の瀟洒な邸宅の窓からしっとりとした紅葉が見えたのが昨日のことのように思えます。
いつからか、どんな仕事でも、まずは「きく」スキルが大切だということに気づいていました。インハウスの仕事を辞め、教育現場に入ると一層にそれを強く感じました。デザインを学び志をたてようとする学生たちと、「話す」スキルを磨くと同時に「きく」ことを実践するサークルを主宰しながら、自分自身にこそ精緻な実践が必要だと実感していました。
橋本久仁彦さんが守り人(もりびと)を務められた、7日間に及ぶ「非構成的エンカウンターグループ」が初めての円座体験だったことが、偶然とは思えません。
3時間近い円座を朝から1日3回座りました。1週間におよぶ滞在中の、ほぼすべての回を覚えているのだから、私は確かにそこに居たのでしょう。
自他の声を待つこと。全力できくこと。そして待つこと。その体験から気づいた「きく」プロセスです。
最後の「待つこと」が、日常に実践することを大切にするNVC(非暴力コミュニケーション)やアクティブ・ホープといった、いま私が円座と同時に関心を持ち、学びつつあるコミュニケーション・ランゲージ、システムとは異なるように感じています。
私にとって、円座は非日常的な時間です。
内なる声は、音となって誰かに受け留められて、そうしてまた内から還ってくるように思います。
「待つことができる間(ま)」がある場のことを、「安全な場」と私はイメージしています。
そして、日常にそれほど多くはないからこそ、守り人がいて実現する安全な場を、より多くの方に体験してみてほしいと願っています。
他の声をきく、内の声をきく、そこに区別は必要ないことに気づいたのは、つい先月座った橋本さんの円座のあとでした。
今も、橋本久仁彦さんの佇まいに守られた安全な場で、五感を研ぎ澄まし、自他のことばをただきく不思議な時間を、私自身が待ち遠しいのかもしれません。
円座を企画するにはあまりにも経験の少ない私に、書いてみるといいよ、仲間がいるよと励ましてくださった橋本さんの澄んだ眼差しが忘れられません。そして東京でそれぞれの研鑽をつむ稀有な友たちとのご縁をいただいて、ご案内に至りました。すべてが必然かもしれないのですが、この奇跡に感謝します。
12月1日に地元で円座をひらきます。
縁側に腰をかけて、静かに庭を眺めるような気持ちで、心軽やかにどうぞお出かけください。
お待ちしております。
詳細はイベントページをご覧ください*

ご案内の詳細:Facebookページ
https://www.facebook.com/events/1259055627450374/
# by book-tokyo | 2016-11-22 04:42 | study works
デザイン教育研究会2016年度_vol.1のご案内
事務局をお手伝いしている、デザイン学会教育部会の研究会、お知らせです。
今回は、教科としての「デザイン」の義務教育化を進めてきたお隣・韓国の取り組みと現状を、長い時間をかけて研究されてきた森香織先生(日本大学芸術学部デザイン学科教授)からお話を伺います。

内申点のため「美術」の評価が懸案になる現場の話をきくたびに、「美術」は独立した教科ではなく、もっと広い意味での基礎教養と位置づければ良いのに・・・と思うこの頃です。
風の噂にすぎませんが、欧米ではすでに初等教育で教科としての「美術」(お絵描き・工作)のクラスは減っている(無い)印象も受けます。アートはひとがひとらしく生きてゆくために、育むべき教養で、評価されるべきものじゃない・・「教科」としての位置づけは、今話題となっている「道徳」と似た経緯を持っているように思います。

一方で、「デザイン」こそ、ものの見方や組み立て方、考え方を学ぶカリキュラムを柔軟に思索できる学問なのじゃないか。
とはいえ、産業や経済と密接な関係もあるゆえの難しさも懸念されます。
いち早く、国家プロジェクトとして「デザイン」の教科化に取り組んだ韓国のお話、貴重な機会です。研究会なんて・・と思わず、ぜひお気軽にご参加ください。
(申し込み不要・無料)
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今年度初回のデザイン教育研究会を下記の要領で実施いたします。
本研究会はデザイン、美術、工芸などの教育現場に携わる方をはじめ、デザイナー・クリエーターの方々、そしてそれらを目指す若い学生や関心のある方々に開かれた交流の場です。毎回様々なテーマを掲げ、年間2〜3回の予定で開催しております。デザイン学会の所属に関わらずどなたでも自由に参加していただけますので、是非お誘い合わせの上、お気軽にお越し下さい。
教育部会主査/金子武志


テーマ 『デザイン科目を義務教育へ 〜 韓国における国家プロジェクトの取り組み』

発表者 森 香織 (日本大学芸術学部デザイン学科)
日時  2016年7月22日(金) 18:00〜20:00
会場  日本大学芸術学部 江古田校舎西棟1階共同アトリエ(入校に際しては守衛所でご記帳をお願いします)


韓国では国を挙げてデザインをひとつの産業として保護推進していく働きがあります。
これには、大財閥の後押しや日本よりも少子化が進んだ学歴偏重の社会影響など、諸々の理由がありますが、「美術」とは目的やアプローチの異なる新しい科目として「デザイン」を小学校の義務教育段階から教育する取り組みが8年程前から起こりました。
その発端〜経緯を調べていたのですが、なかなか取り掛かりが見つからず半ば諦めていた時に、この国家プロジェクトチームに対して評価を与える立場の研究員の方の論文を入手し、併せて小学校5〜6年生向けの教科書も入手できたことから概要がおおまかにつかめるようになりました。さらに、この論文の著者に今年2月にソウルでインタビューする機会にも恵まれ、少しまとまった形でご報告できるようになりました。
まだまだ発展途上中の取り組みであり、今後はどうなるか未知数ですが、科目としてのデザインに求めている理念は初等中等教育の範疇ではなく、まさしくデザイン教育の本質をついている内容なので、興味のある皆様と一緒に考えたり問題提起のできる共通の話題だと思います。
日本では中教審の方針で小学校の図工が1時間減らされ、ますます子どもたちがデザインを学ぶ機会が減ってきています。この韓国の取り組みはいろいろな意味で私たちに警鐘をならしてくれるものであり、微々たる働きのきっかけになればと願っています。学期末のお忙しい折りとは存じますが、ぜひお運び頂きたくよろしくお願い申し上げます。


第二部:20:30~ まんまるや(懇親会を兼ね、場を変えて座談会があります。会費制・参加申し込み不要です。)


【会場へのアクセス】
会場が前回と異なります。ご注意ください。
日本大学芸術学部 江古田校舎
入校に際しては守衛所でご記帳をお願いします。

〒176-8525 東京都練馬区旭丘2-42-1
西武池袋線各駅停車にて江古田駅下車 北口より徒歩1分
都営大江戸線  新江古田駅下車 徒歩約12分
関東バス JR中野駅〜江古田駅(10分間隔で運行)乗車時間15〜20分


教育部会HP http://jssd.jp/category/research-group-all/education-group
本案内・PDFデータ http://jssd.jp/2488

問合せ 日本デザイン福祉専門学校 金子武志(教育部会・主査)
TEL03-3356-1501 E-mail kaneko(at)ndc.ac.jp *atは@へ置き換えてください。

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(余談)個人的には、限りなくアートに近い、デザインの技術(その部分を「造形デザイン」と捉えてはどうか)に関心があります。ただ、仕事としての「デザイン」は、手業とは違ったもう少し複雑な、お腹の中のような何かが大切なのでは・・・と思うこの頃です。
もちろん、アートの力を、心の底からリスペクトしています。
# by book-tokyo | 2016-06-29 17:27 | design&...
日々、清々しく
日付が変わって一番に、毎年恒例になった父からのお祝いメール。ことしは素敵なモノトーンのアニメーションカードで、お皿にのったおおきな誕生日ケーキを私に届けるように頼まれた主人公が、様々なアクシデントを偶然回避して歩き続けるのに、足元の花を避けようとして転んでしまう。「ケーキは落っことしちゃってないけれど、おめでとうの気持ちを届けます」という洒落たおち。なんだか父らしくて、そして私も遺伝子を受け継いでいるのを感じる。

今年も、たくさんのお祝いメッセージありがとうございます。またひとつ歳を重ねました。朝リビングに降りてきたすいれんから開口一番「あ、そうだ。お誕生日おめでとう」。気持ちが伝わってきて(シナプスの若さにも感動して)ハグしました。
徹夜明けのまま大学へ。今月は週1回、複雑なプロジェクトを目的にあった印刷物に顕すための執筆、編集やデザイン、印刷のプロセスを伝える授業を担当させていただくことになりました。新しい試み。学生と一緒に脳内を耕し、抽象の共有を模索するのは至福の時間。
インドプロジェクトで協働した大切な仲間たち、信頼する仕事仲間たちと合流して久しぶりの学食ランチ。なによりの誕生日プレゼントでした。(Kさんがリニューアルされたおうどんを「お出汁が美味しくなった、美味しい!」と感動していて、一緒に嬉しくなる。)
午後は入稿間近のデザイン原稿をクライアントと確認。複雑な内容を伝える冊子は編集が命。デザインのユニークさと構成のアイデアは表裏一体だから、どちらが勝っても大きな意図が伝わらない。ここでも「きくちから」「構成するちから」の大切さにしみじみ。
色、かたち、構成、編集まだまだ勉強したいことが山盛りです。
いいですね!と仕上がりを楽しみにしてくださることばに、帰り道もウキウキ。あぁ、よかった。

そのまま写真家のまぁさまと夜更けまで仕事。合間にケーキでお祝いしていただいたり、すいから思いがけないサプライズ(「そうだ、いいこと思いついた!こっちを見ないでね〜!」と予告がありましたが(笑))もあり涙。まさに人生を体現しているようなミラクルな1日でした。
何故か今も繰り返し見る夢の中では、広大な野っ原の遠く先まで続く道に終わりは見えなくて、高い草の合間を気持ちの良い風にあたりながらただ歩いているのでした。現実の道もいろいろとあってなお、清々しい。
心身を支えてくれる家族や友たちの、蝋燭の灯のようなあたたかな慈愛に心から感謝する1日。繋がりあうすべてのみなさまへ、ありがとう。
Modest beauty as in the wild flowers that calm the hearts of the people, I hope.

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# by book-tokyo | 2016-06-08 10:42 | 呟き
『幸せの経済学』@〜グローバルフォレストミーティング/世界森会議へ向けての勉強会、第2回目
本日、〜グローバルフォレストミーティング/世界森会議へ向けての勉強会、第2回目へ。
『幸せの経済学』(ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ監督)を観る。
http://shiawaseno.net/
すいれんには、どんな風に映っただろう。
どうローカライゼーション(この語彙については、翻訳ではローカリゼーションとなっている。コンピュータ用語的には一般的なことを現地化、地域化するような印象がある。「グローカライゼーション」という造語?がしっくりくるのかと思いながら、その根拠を調べずにいます。)してゆけるだろう。

ラダックのみならず、世界中で急激なグローバリゼーションのために崩壊しつつある、長い間培われてきた民族、部族、家族単位の生きる知恵、持続可能な暮らし方。
私も、すでに失われたアイディンティティを懐かしむことすら知らずに育った高度経済成長期第2世代。
幼い頃の原風景は、団地やコンクリート住宅街の狭間に残された小さな野原、護岸され汚れた川、超高層ビル街にかかる霧、高速道路のきらめく灯、そして東京音頭。

映画が終盤を迎えると、初めて国立民族博物館でアイヌの婚姻を記録した映像を観て、ことばにならない郷愁や哀しみを覚えたのを思い出した。DNAには遺されている何かがあるのかな。

映像の中のチベット地方ラダックに満ち溢れていた笑顔、豊かな暮らしは、物質的な充足の質では計れない、わたしが知る日本の豊かさと比較できないものだったのだ。
ラダックには、「セレブ」はいない。誰もが誰かに認められ、誰もが知られているから…。孤独ではないことの幸せがある。
それでも先進国による急激な消費文化の流入は、ラダックのひとたちに劣等感を抱かせ、土を耕す暮らしを蔑み、何より自分たちの暮らし方を幸せだと満ち足りていた心に影を落とした。
ヘレナは言う、わたしたちは消費文化の問題や課題を隠さず伝えてゆく必要があると。
ラダックから地域のリーダーを都市に招き、ショーウィンドウやゴミ処理場、老人ホームなどを廻った時にみせたこの聡明な女性たちの表情が忘れられない。

いま自分がここに住みながらできることは、モノ、コト、その向こうに繋がるひとを想うこと。
行き過ぎた大企業や多国籍企業の商品や、宣伝に対しても同じように。
浮き草のような街育ち第2、第3世代は世界中に溢れている。
そんな世代にも、これからのローカリゼーションを模索&実践しているひとたちがいて、すごいなと思う。
デザインも、地域コミュニティや友人のために試行錯誤する選択肢があることを、次世代に伝えたい。
暗中模索中。

次回は5月8日(日)9:30〜11:45
JICA地球ひろば601会議室(最寄駅・JR市ヶ谷駅)
[ネイティヴな種について知る]
ヴァンダナ・シヴァ「命の種を抱きしめて」について
http://namakemono.shop-pro.jp/?pid=73254294
# by book-tokyo | 2016-04-25 01:29 | 映像&頁もの
創ること暮らすこと
昨日は新年度初日ということで、まずは作家として、研究者として師と仰ぐ石垣 健氏のアトリエまで挨拶へ。
不思議なお城のような邸宅、いたるところに面白い道具や造形物があるので息子にとっても夢のような場所。
久しぶりの個展(18日(土)から)のために、溶接や組み立て加工が佳境を迎えていらしたにも関わらず、 結局夜が更け夕食を摂るのも忘れて話し込んできてしまった...独身時代は気づくと、お腹が空きすぎてパスタを作っていただいたり、ぶらっと中華店へ連れて行っていただいたりした...。

市井の造形作家が資本主義に呑み込まれずとも、構成(譜)や造形メソッド(譜)をより多くのひとと共有することできちんと暮らして、造り続けてゆける方法を、身をもって模索され続けていらした。
個展は、その中途の過程をしめすものに感じるかもしれないけれど、だからこそ答えを受け取るためではなく、作家の発見をみて、きいて、共に思案する場所になると思う。 おおきな課題と、パワーをいただいてきた。
どんな自然現象、かたちも想像できないまったくの抽象的な造形になぜか頭がクリアになるような印象を受けるのはどうしてだろう。
建築から造形作家への道を歩まれた石垣さんのワークプロセスは、私にとって未知の世界。何よりも作家としての在り方や芸術、科学や哲学、政治について、つねに紆余曲折、模索されながら語ってくださるその存在が、私にとっては一生の学びの場なのだと思う。
いつ終わりの時を迎えるかわからないから、とこの頃はおっしゃるので...それは困ると思いながら、今年は通わなくては...師は失ってから気づいては遅いとようやく判ったような気がするこの頃。(押しかけ弟子より)

アルスノート展 -形を奏でる記譜のすすめ-石垣 健
2016年4月18日(月)-23日(土) 11:30~19:30(最終日16:00まで)
会場:いりや画廊 〒110-0013 東京都台東区北上野2-30-2 (日比谷線 入谷駅下車徒歩1分)
http://www.arsnote.com/arno/arnoGall/works2016exhibition.html

支柱の曲げ方を教わるの図(上)
正12面体をつくりながらお話を伺うの図(下)
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# by book-tokyo | 2016-04-01 23:33 | 呟き
8th Birthday
8th Birthday.
8年目。家族、友人たち、日々見守り、深かく繋がりあうすべてのみなさまに感謝するばかりです。

毎年迷いなく、いちごのショートケーキをリクエストしてきたすいれん。
ことしは、なんとモンブラン。。
クックパッドで検索しても、少しイメージが違うなぁとイラストを描いて伝えてくれた。
これも8年目のスタートを予感させる出来事。

でも、それは2日前の夜。。
絵を眺めながら、レシピを考えたのは当日の朝。。

米粉とアーモンドプードルのスポンジレシピが実験不足。フワフワ膨らんでケースからあふれるハプニング(笑)
マロンクリームには生クリームを加えないというリクエストに悪戦苦闘。
ブランデーとバターの力を借りて、すっかりおとな風味に。

気を取り直し、楽しい飾り付けはお任せする。
え〜そうするの?手が出そうになるのを我慢して、眺めながら、イラストに描いた通りにしようとする点に関心したり…。
(縁取りは指示どおりにお手伝い。)

私が実家にいたころ、母はよくケーキを焼いてくれた。子を持って、美味しいケーキを食すること以上に、その手間をかけてくれる想いが嬉しかったのだと気づいた。

スケッチどおりには行かなかったけれど、彼もいつかこの日を思い出して、温かな気持ちで誰かを想ってくれますように…
あなたの笑顔、不思議で奇想天外な閃き、好奇心いっぱいの瞳、毎日のたくさんの幸せをありがとう。

猛烈な反抗や、叱咤を恐れない悪戯、耳の蓋が閉じてしまうほどの集中力に妨げずられず、生きてゆくための賢さ、他者へのリスペクトに昇華されてゆきますように。。
厳しいけれど、目を閉じずに旅してゆきましょう*

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一年、またよろしくお願いします。

# by book-tokyo | 2016-01-24 07:26 | カウントダウン
「まなびのかたち、おしえのかたち」vol.2〜演習授業のいまとこれから〜
2015年度2回目の研究会開催のご案内です。
間際のご案内で恐縮ですが、関心のある方へお声かけいただければ幸いです。

内容は、結論を出すのではなく、様々な考えや方法を互いに交流し、
それぞれにとっての研究の場になるものです。
わたしの役割は「ファシリテーター」とありますが、交通整理と聞き役程度のことしかできません・・(それがまた難しいのですが・・)
ぜひお気軽に、お誘いあわせてお越しください!

一部、二部ともに当日の飛び込み参加も歓迎です。

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「デザイン教育研究会 2015年度_vol.2」を、下記要領にて開催いたします。

今年度の研究会の共通テーマは「まなびのかたち、おしえのかたち」です。
デザインの分野に限らず、時代とともに学生の気質も変わり、社会のニーズに即応しながら教育現場の考え方や授業の内容、スタイルも色々変ってまいりました。
また、幼稚園~大学の教育機関に限らず、地域のコミュニティー、美術館でのアートプロジェクト、ネットを利用した通信講座など、学びの場や方法は多様化しています。今回は下記のテーマで座談会を予定しています。参加いただく皆様からのご意見を通じて時代と共に変って行くかたちと、いつまでも変らない何か、が見えてくるかもしれません。年が改まりお忙しい頃とは存じますが、是非お誘いあわせてご参加下さい。  
主査:金子武志


テーマ 『「まなびのかたち、おしえのかたち」〜演習授業のいまとこれから〜』
日時  2016年1月22日(金) 18:00〜20:00
会場  女子美術大学 杉並キャンパス 1 号館2F 1201セミナールーム
ファシリテーター  坪谷彩子(女子美術大学/aeronef)

青少年や社会人がSNSやローカルメディア、民間のコミュニティで先端的な技術や実学、思考様式を学ぶ機会も増えてきた事例にも目を向け、演習授業のいまとこれからをサブテーマに座談会形式にてみなさんからのご意見や感想を伺えればと思います。
組織の形態にかかわらず、造形やデザイン教育における演習授業はなにを、どんなかたちで学び合う場で在りたいのか(いま、これから)を最初の投げかけとします。その後は参加されたみなさまからの自由なテーマに基づいて、有意義な時間を共有できればと思います。


【会場へのアクセス】 
前回と会場が異なりますのでご注意ください。
女子美術大学 杉並キャンパス1号館
ガレリアニケ・歴史資料展示室2F
通用門からまっすぐ抜けて、道路挟んだ正面の建屋です。
〒166-8538 東京都杉並区和田1-49-8

東京メトロ 丸ノ内線 東高円寺駅 下車 徒歩8分
地図:http://jssd.jp/2214


第二部:20:30~ 懇親会を兼ね場を変えて座談会があります。会費制・参加申し込み不要です。
あぶ家 新中野駅より徒歩1分 東京都中野区中央4-4-1


毎年3~4回のペースで実施されるこのデザイン教育研究会は、幼稚園から大学・専門学校に至るデザインや造形教育に携わる先生方をはじめ、デザイナー、クリエーター、研究者、学生など、様々な立場の方々が交流できる自由な場です。
座談会の形式を予定しておりますので、教育現場に携わる先生方やデザイン、教育に関心のあるデザイナーや作家、学生の方々など、お誘い合わせの上どうぞ、多数の参加をお待ちしております。本研究会はデザイン学会の所属に関係なく、どなたでも自由に参加できます。
無料・参加申し込み不要です。

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問合せ 女子美術大学 芸術学部 坪谷彩子(教育部会・事務局)
TEL:042-778-6129 E-mail: tsuboya07016(at)venus.joshibi.jp *atは@へ置き換えてください。

デザイン学会教育部会 HP
(デザイン学会HPリニューアルに伴い、URLが変更になりました)
http://jssd.jp/category/research-group-all/education-group
# by book-tokyo | 2016-01-21 06:35 | design&...
2016 New Year Card
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# by book-tokyo | 2016-01-01 11:47 |